クール 脳はなぜ「かっこいい」を買ってしまうのか スティーヴン・クウォーツ アネット・アスプ 渡会 圭子 日本経済新聞出版社 2016-04-07 売り上げランキング : 42063 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
■読書犬ブックの評価
タイトル:★★★★☆
著者実績:★★★★☆
評価予想:★★★★☆
■アマゾンの内容紹介より
アップル、クラフトビール、SUV車、ノームコア……
「ヒップでクール」な文化は、なぜ広がったのか?
――消費の奥底にある無意識の理由を、あざやかに解明。
さまざまなブランドが氾濫する現代、私たちはその人がどんな服を着ているか、
どんな車に乗っているか、どんなものを食べているか等で
その人自身を判断してしまいがちです。
消費は単に必要を満たすだけではなく、自分のアイデンティティや
価値観を伝えるものとしても機能しているといえるでしょう。
本書は、このような「かっこよさ」を求める選択や消費が
無意識のうちに何を基準に行われているのか、
私たちはなぜ「かっこよさ」を求め、それはどのように経済全体を動かしてきたのかを、
経済学と脳科学の観点から、あざやかに解き明かします。
マーロン・ブランドやジャック・ケルアックによるカウンターカルチャー、
ニルヴァーナの登場、ヒッピー文化とコンピュータ革命、アップルの象徴的CM、
ミレニアル世代と「ギーク」「ナード」、プリウスの人気など、
さまざまな文化的アイコンも紹介。
そもそも「クールさ」は時代によりどのように変化してきたのか、
またその背景にはどのような力がはたらいていたのかについても、くわしく理解できる一冊です。
■もくじ
第1章 消費のなぞ
第2章 脳のなかの3人の消費者
第3章 脳をとりこにする「クール」
第4章 消費者は進化する
第5章 地位をめぐる競争と、反逆本能
第6章 ダーウィン、買い物に行く
第7章 反逆者のクール――『理由なき反抗』、男らしさ、そして商品化したクール
第8章 ドットコム・クール――サブカルチャー、イノベーション、倫理的(エシカル)消費
■著者について
スティーヴン・クウォーツ(Steven Quartz)
カリフォルニア工科大学教授。専門は認知科学、神経経済学、科学哲学。
カリフォルニア工科大学社会認知神経科学研究所で主任研究員を務める。
共著にLiars, Lovers, and Heroes: What the New Brain Science Reveals About How We Become Who We Areがある。カリフォルニア州マリブ在住。
アネット・アスプ(Anette Asp)
政治学者。専門はパブリック・リレーションズ、コミュニケーション。
ニューロマーケティングの第一人者。カリフォルニア工科大学社会認知神経科学研究所にてプロジェクト・マネージャーを務め、現在は民間の大手通信会社でコミュニケーション・マネージャーを務める。ストックホルム在住。
渡会 圭子(Keiko Watarai)
翻訳家
上智大学文学部卒。訳書に『フラッシュ・ボーイズ』『こうして、世界は終わる』『習慣の力』などがある。