読書:日本人の闘い方

日本人の闘い方 日本人の闘い方
齋藤孝

致知出版社 2016-01-26
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■アマゾンの内容紹介

 

『闘戦経』はいまから900年以上前、平安末期に書かれた日本最古の兵書である。
 当時は『孫子』が広く知られていたが、「日本には日本の闘い方がある」という思想のもとに大江匡房によって書かれたのが『闘戦経』だった。その兵書を斎藤孝氏が現代社会に置き換え、特にビジネスマンがいかに戦うかをテーマに語ったのが本書だ。

まず心を捉えるのが「心に武を秘めているか」に始まり「剛毅なる心を持っているか」
 「臍の下に覚悟と気はあるか」といった言葉で、それが各章の冒頭に五十三並ぶ。
この言葉だけで「気」が昂ってくるのではないだろうか。こうした惹句のあとに原文、訳が掲載され、解説が続く。

 『闘戦経』が示す日本人の闘い方は「ただ勝てばいいというのではなく、どのように勝つか、さらにどのように生きるかに及ぶ」というものだ。ではどのように闘うか、『孫子』の言う「詭道」ではなく正々堂々と闘う、それこそが日本人の闘い方だという。これをベースに古今東西の幅広い知識を持つ著者が古典や人物を例に挙げながら、現代人、特にビジネスパーソンがいかに闘っていくべきかを わかりやすく解説していく。

 著者は「武の精神が九百年にわたり我々の精神の根底にあり続けたことに感動する」と語るが、 確かに本書の一言一言が我々の琴線に触れる。日本人であるならば「心に武を秘めているか」と問いかけながら読んでほしい一冊だ。


内容(「BOOK」データベースより)

今から九百年以上も前に、大江匡房は「戦いというのはただ勝てばいいのではない、ズルをして勝つのではなく、正々堂々と戦うべきである」と、日本の戦うスタイルを宣言しました。それが『闘戦経』なのです。

 

■著者について

 

齋藤/孝
 昭和35年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学教育学研究科博士課程を経て、
 明治大学文学部教授。専門は教育学、身体論、コミュニケーション技法

 

■目次


ビジネスパーソンに問う53の心得

はじめに――現代ビジネスパーソンに贈る日本最古の兵書
第一章 心に「武」を秘めているか
第二章 常に戦う気持ちを持っているか
第三章 知識や技術が骨身にまで達しているか
第四章 自分の得意技に徹しているか
第五章 剛毅なる心を持っているか
第六章 若い頃から骨を鍛えてきたか
第七章 「断」の訓練はできているか
第八章 正々堂々と戦っているか
第九章 今、あなたは戦っているか
第十章 本気で取り組んでいるか
第十一章 ほどほどをわきまえているか
第十二章 現実に行動しているか
第十三章 覚悟を決めて戦っているか
第十四章 気力は充実しているか
第十五章 自分の特性をわきまえているか
第十六章 師と仰ぐ人はいるか
第十七章 大局的判断をしているか
第十八章 士気を高く保っているか
第十九章 志士の魂を持っているか
第二十章 臍の下に覚悟と気はあるか
第二十一章 蝮の毒を持っているか
第二十二章 本当にそれが必要か
第二十三章 基本を身につけているか
第二十四章 決断力は鈍っていないか
第二十五章 威厳を持っているか
第二十六章 チームの心は一つにまとまっているか
第二十七章 利害を離れて、断固たる決断をくだせるか
第二十八章 燃える火を心の中に持っているか
第二十九章 勝つことに徹しているか
第三十章 敵の弱点を突いているか
第三十一章 ミスを想定して対策をたてているか
第三十二章 部下を信じているか
第三十三章 隙を見せてはいないか
第三十四章 一喜一憂してはいないか
第三十五章 自分は運がいいと信じているか
第三十六章 小であることを歎いていないか
第三十七章 「脚下の蛇」を制しているか
第三十八章 陰と陽は一体になっているか
第三十九章 臨機応変に対処できるか
第四十章 まずは土台がしっかりしているか
第四十一章 無駄な努力をしていないか
第四十二章 鯉のように滝に登る努力をしているか
第四十三章 ピンポイントで攻めているか
第四十四章 迷うことなく突き進んでいるか
第四十五章 空理空論に陥っていないか
第四十六章 自ら選んだ道を全うしているか
第四十七章 気を漲らせているか
第四十八章 得意技を磨いているか
第四十九章 圧倒的なパワーを持っているか
第五十章 勇気や知略だけに頼ってはいないか
第五十一章 心の中に北極星をもっているか
第五十二章 負けない手を打っているか
第五十三章 質実剛健を忘れてはいないか
あとがき――日本人のDNAに連なる『闘戦経』

 

■読書犬ブックの感想

 

本書が解説する「闘戦経」は、中国兵法書「孫子」などの精神面を補うために日本

の兵法師範が900年ほど前に書いた兵法書なんだ。本書の目次に並ぶ見出しの言

葉は、まるで現代の自己啓発書のようだから、その普遍性の高さがわかると思う。

「孫子」が敵を欺くことを説くのに対し、「闘戦経」は正々堂々と闘うことを説い

ているんだ。これは日本人のDNAに刻み込まれた武士道精神だから、「闘戦経」

の解説書である本書のタイトル「日本人の闘い方」は秀逸かつ必然だと思う。

 

本書「日本人の闘い方」は、「闘戦経」全53章が、それぞれ見出し、読み下し文

、原文及び解説文で構成されているんだ。原文の内容は精神性が高く、その言い回

しに高い知性と説得力を感じる。解説文には、原文の解釈だけでなく、該当する事

例がふんだんに盛り込まれているから、難しさを感じることは全くないよ。その点

において、本書は「闘戦経」の入門書として優れているし、900年前の日本人に

宿る精神性を知る上でも価値のある本だと思う。

 

残念ながら、現代の日本では武士道精神の退化と思える企業の不祥事が起きている

。不祥事を起こした東芝、旭化成建材、東洋ゴム、カネボウ、オリンパス・・・の

経営陣は、「孫子」や「ランチェスター」を理解していても、「闘戦経」の精神は

理解していなかったよね、多分。外国企業(フォルクスワーゲン、エンロン・・・

)も不祥事を起こしているけど、ビジョナリーな外国企業は正々堂々と闘っている

よ。グーグルのスローガンは「邪悪になるな」(現在は「正しいことを行え」)だ

からね。日本人は「日本人の闘い方」を読んで「闘戦経」の精神を学び、正々堂々

と闘いましょう。

 

 読書犬ブックの成功法則

1.本物のビジネス書を読む

2.記憶に貼り付ける

3.素直に実行する

 

 

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