ALLIANCE アライアンス―――人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用 リード・ホフマン;ベン・カスノーカ;クリス・イェ 篠田 真貴子;倉田 幸信 ダイヤモンド社 2015-07-10 売り上げランキング : 32602 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
■読書犬ブックの評価
タイトル:★★★☆☆
著者実績:★★★★☆
評価予想:★★★★☆
■アマゾンの内容紹介より
変化が激しい時代に、従来の終身雇用では時代のスピードに対応できない。優秀な社員も成長できる仕事を求める。このような時代、シリコンバレーで実践されているのが、「アライアンス」という雇用形態だ。人は企業とではなく仕事と契約し、かつ企業とも信頼で結びつく。変化に対応する組織の新たな雇用を提唱する。
出版社からのコメント
イーロン・マスク、ピーター・ティールらを生み出したペイパル・マフィアのひとり、リンクトイン創業者が提唱する「人と企業」の新しい関係とは。
経済が右肩上がりの時代に機能した終身雇用も、変化の激しい時代にはその綻びがさまざまなところで露呈しています。企業は事業環境の変化に追いつけず、社員も自分のやりたい仕事を追わなくなる。かと言って、フリーエージェントのような雇用形態だと、企業は人に成長のための投資をしなくなります。このような時代、シリコンバレーで実践されている「アライアンス」という雇用形態を提唱するのが本書です。
著者はペイパル・マフィアの一員で、リンクトイン創業者のリード・ホフマンら。「アライアンス」という雇用形態では、企業と社員がお互いの希望を語り合い、その人にあった仕事を探ります。そして期間を決めてその仕事に取り組む。期間が終わったらお互いに次の仕事を相談し、その人が次にやりたい仕事がなければ他社に移る。その場合でも、元社員と企業との関係も今後も続く。監訳者には本書に賛同してくださった、東京糸井重里事務所CFOの篠田真貴子さん。
■著者について
リード・ホフマン(Reid Hoffman)
リンクトインの創業者であり現在会長。ペイパルの創業に関わったのち、2002年にリンクトインを創業。200を超える国と地域で3億人以上の会員を有する世界最大クラスのSNSに成長させた。シリコンバレーのベンチャー・キャピタル、グレイロック・パートナーズのパートナーも兼務し、エアビーアンドビー、フェイスブック、フリッカー、ゼンガなどに投資している。
ベン・カスノーカ(Ben Casnocha)
起業家であり作家。『スタートアップ! シリコンバレー流成功する自己実現の秘訣』(邦訳、日経BP社)は、リード・ホフマンとの共著。リンクトインで会長秘書を務めた経験もある。起業家としてComcateInc.,を設立。『ビジネスウィーク』は「アメリカでトップ若手起業家」のひとりに選出。講演者としても活躍中。
クリス・イェ(Chris Yen)
起業家であり、作家、メンター。PBworks のバイスプレジデントであり、Wasabi Venturesの共同創業者であり、ゼネラル・パートナーも務める。ハーバード・ビジネス・スクール卒(ベイカー・スカラー)。
篠田真貴子(しのだ・まきこ)
東京糸井重里事務所取締役CFO。慶應義塾大学経済学部卒、1991年日本長期信用銀行に入行。1999年、米ペンシルべニア大ウォートン校でMBAを、ジョンズ・ホプキンス大で国際関係論修士を取得。マッキンゼー、ノバルティス・ファーマ、ネスレを経て、2008年10月、ウェブサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を運営する糸井事務所に入社、2009年1月より現職。2012年、糸井事務所がポーター賞(一橋大学)を受賞する原動力となった。
倉田幸信(くらた・ゆきのぶ)
1968年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。朝日新聞記者、週刊ダイヤモンド記者、DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集者を経て、2008年よりフリー。主な訳書に『伝説のFRB議長 ボルカー』『日本企業はモノづくり至上主義で生き残れるか』(共にダイヤモンド社)がある。
■目次
監訳者による「少し長めの」まえがき
1章 ネットワーク時代の新しい雇用
――職場に信頼と忠誠を取り戻す「アライアンス」とは
2章 コミットメント期間を設定しよう
――アライアンスは仕事の内容と期間を優先する
3章 コミットメント期間で大切なもの
――社員と会社の目標および価値観を揃える
4章 変革型コミットメント期間を導入する
――うまく活用する4つのステップ
5章 社員にネットワーク情報収集力を求める
――社員を通して世界を自社内に取り込む
6章 ネットワーク情報収集力を活かすには
――社員の人脈を育てるコツと戦術
7章 会社は「卒業生」ネットワークをつくろう
――生涯続く個人と会社のアライアンス関係
8章 「卒業生」ネットワークを活かすには
――効果的に導入するためのコツとテクニック