Who Gets What(フー・ゲッツ・ホワット) ―マッチメイキングとマーケットデザインの新しい経済学 アルビン・E・ロス 櫻井 祐子 日本経済新聞出版社 2016-03-19 売り上げランキング : 2900 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
■読書犬ブックの評価
タイトル:★★★★☆
著者実績:★★★★★
評価予想:★★★★★
■アマゾンの内容紹介より
☆進学、就職活動、婚活(カップリング)、そして臓器移植……。世の中には、価格だけでは解決できない「市場」がある。そして、この「市場」において、自分が選ぶだけでなく、自分も相手から選ばれなければ得られないものを、どうやって手に入れるのかを表す経済学の言葉が「マッチング(組み合わせ)」だ。
☆本書の著者、アルビン・ロスはそのマッチング理論の応用分野である「マーケットデザイン」の研究で先進的な成果を挙げ、2012年のノーベル経済学賞を受賞した。本書は、世の中の仕組みを大きく変える理論を、一般読者向けにわかりやすく(数式などは使わず)、そして面白く、研究者自身が解説する話題作。
☆進学希望者と学校、臓器提供者と患者、研修医と病院をどうやって効率的に結びつけるのかなど、さまざまな具体例から私たちの日々の生活には、どんなマッチング市場があり、どうすれば効率的な選択ができるのかを解き明かす。知的な読者の好奇心を強く喚起する1冊だ。
■著者
ロス,アルビン・E.
ゲーム理論、マーケットデザインの分野で世界をリードする経済学者。また実際に全国研修医マッチングプログラムや腎臓交換プログラムをデザインし、研修医と病院とのマッチング、ドナーと患者とのマッチングを改善させた。2012年には、ロイド・シャプレーとともに、「安定配分理論と市場設計の実践」の研究によってノーベル経済学賞を受賞
■目次
第1部 市場はどこにでもある(はじめに―どんな市場にも物語がある
一日のさまざまな活動を支える市場
命を救う市場プログラム)
第2部 挫かれた欲求―市場はいかにして失敗するか(抜けがけ
速すぎる取引
混雑―厚みのある市場がすばやく機能しなくてはならないわけ
高すぎるリスク―信頼性、安全性、簡便性)
第3部 市場をよりスマートにし、より厚みをもたせ、より速くするためのデザインの発明(病院と研修医のマッチングはどう進化したか
安心できる学校選択へ
シグナリング)
第4部 禁じられた市場と自由市場(不快な市場、禁じられた市場…そしてデザインされた市場
自由市場とマーケットデザイン)