アテンション――「注目」で人を動かす7つの新戦略 ベン・パー 小林 弘人 飛鳥新社 2016-02-26 売り上げランキング : 31195 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
■読書犬ブックの評価
タイトル:★★★★☆
著者実績:★★★★☆
評価予想:★★★★☆
■アマゾンの内容紹介より
シリコンバレー発 2016年最重要キーワード!
ますます加速する情報過多時代。〈アテンション(人々の注目)〉を制す者が、夢も市場も手に入れる。
strategy+business誌 ベストビジネスブック賞受賞
日本語版解説=小林弘人(インフォバーンCVO)
・なぜAmazonやFacebookはユーザーを「中毒」にできるのか
・CDが売れない時代になぜビヨンセはメガヒットを飛ばせるのか
・有権者の関心をひく政治家の「議題設定」テクニックとは
・重要な相手に「温かいコーヒー」を渡すべき理由とは
・なぜ寄付集めに成功する慈善団体とそうでない慈善団体があるのか
・なぜ、無名の広報担当者のツイートが史上最悪規模で炎上したのか
・エアビーアンドビーはいかにして炎上を消し止め、失った信頼を回復したのか
・なぜマクドナルドのヘルシー路線は失敗したのか
・AKB48の根強い人気を保証する「パラソーシャル関係」とは
「あなたが何者であれ、そして、なにを企てているにせよ、本書に書かれた〈3つの注目〉〈7つのトリガー〉と決して無関係ではない」――「日本語版解説」より
「ぼくは創業まもないスタートアップに投資するベンチャーキャピタルの共同経営者なので、事業を軌道に乗せるための支援と、もちろん資金を求めて、多くの起業家が訪ねてくる。けれども、みずから会社を興した経験から、スタートアップが本当に必要としているのは、報道に対応し、販促キャンペーンの計画を立て、口コミで販路を広げ、もっとも効率よく顧客を獲得し、ハリウッドのビジネスと連携するといったノウハウだということに気づいた。言い換えれば、彼らがベンチャーキャピタルに求めるのは、“注目されるための支援"なのだ。
だからぼくは、注目のメカニズムと、注目されるための方法に興味を覚えた。なぜわれわれはiPhoneやフェイスブックなどの製品やサービスに魅了され、同じSNSの〈マイスペース〉には目もくれないのか。なぜ一部のミュージシャンはビヨンセになり、ほかは芽が出ないのか。なぜ〈チャリティ・ウォーター〉のようなNPOは寄付集めに成功して、ほかの慈善活動はあまりうまくいかないのか。
注目は、偉大な製品や発想を「世界を変える」ものに変える。才能に恵まれたバンドをビートルズにする。とはいえ、注目はそう簡単には得られない。人々のなかに注目の火をおこし、適切な燃料を加えて、初めて大きな焚き火になるのだ」――「はじめに」より
■著者について
ベン・パー(Ben Parr)
1985年シカゴ生まれ。シリコンバレーの戦略ベンチャーキャピタルDominateFundの共同創業者およびマネージング・パートナー。本書でも紹介された「長期の注目獲得」にかんする並外れた知見と経験を活かし、新興テクノロジー企業(uBeam、Shotsなど)にプロダクトブランディングやメディア戦略などのコンサルティングを行う。前職はニュースサイトMashable共同編集者。同メディアをCNNやニューヨーク・タイムズを抑えて「ツイッター上の影響力世界第1位メディア」(Klout調べ)に育て上げた。2012年、フォーブスの「世界を変える30歳以下の30人」(30
under 30)に選出。現在はサンフランシスコ在住だが、筋金入りのシカゴ・ベアーズファン。
小林 弘人(こばやし・ひろと)
1965年生まれ。株式会社インフォバーン代表取締役CVO。94年「ワイアード・ジャパン」を創刊、黎明期より日本にインターネット文化を広める。以降「サイゾー」「ギズモード・ジャパン」など、紙とウェブ両分野で有力メディアを多数立ち上げる(サイゾーは事業売却)。98年創業のインフォバーンは、国内外企業のデジタルマーケティング全般を支援。オウンドメディア化とコンテンツ・マーケティングの先駆となる。著書に『新世紀メディア論』『ウェブとはすなわち現実世界の未来図である』など。海外の先端メディア、ビジネス動向の紹介者としても知られ、監修を務めた『フリー』『シェア』はベストセラーに。
■目次
はじめに:これからは、「注目」を制す者が夢も市場も手に入れる
第1章 注目の3段階:注目には「即時」「短期」「長期」がある
第2章 自動トリガー:「色」や「シンボル」で人間の無意識に訴えかける
第3章 フレーミング・トリガー:「おなじみの感覚」をつくり出す
第4章 破壊トリガー:「驚き」「単純さ」「重要性」のセットで畳みかける
第5章 報酬トリガー:「相手が求めているもの」を可視化する
第6章 評判トリガー:肝心なのは「なにを言うか」より「だれが言うか」
第7章 ミステリー・トリガー:「謎」「不確実性」「サスペンス」を提供し続ける
第8章 承認トリガー:「認知」「評価」「共感」の3欲求を満たす
おわりに:この本のもうひとつの目的
謝辞
日本語版解説
原注